気づけば、同じ夜に戻ってきている
気づけばね、
またこの夜に戻ってきている気がするんだ。
特別に悪いことが起きたわけじゃない。
誰かに強く傷つけられたわけでもない。
それなのに、
同じことで考え込んでいる時間だけが、
静かに積み重なっていく。
春に考えていたことを、
夏にも考えて、
秋になっても、
やっぱり同じところで立ち止まっている。
季節はちゃんと進んでいるのに、
自分の現実だけが、
同じ場所で足踏みしているような感覚。
何も起きていないのに、
なぜか疲れている夜。
スマホを置いても、
頭の中で考え事が終わらなくて、
眠る前の時間だけが、
やけに長く感じる。
たとえば、
「彼からのLINEが減ったこと」。
既読はつく。
でも、返事は遅い。
前みたいに、
他愛ない話が続かなくなった。
別れ話をされたわけでもない。
はっきり嫌われたわけでもない。
それなのに、
この“何も決まっていない状態”だけが、
何週間も、何ヶ月も続いている。
時間だけが進んで、
自分は同じ場所にいる気がして。
夜になると、
少しだけ、心が冷えるんだよね。
動けないのは、怠けているからじゃない
ここでね、
ひとつだけ、言葉にしておきたいことがある。
「決めていない」ことと、
「何も考えていない」ことは、
まったく違う。
あなたは、
ちゃんと考えている。
どうしたらいいか。
この関係を続けるべきか。
距離を取るべきか。
何も言わずに待つべきか。
頭の中では、
いくつもの選択肢が浮かんでいる。
それでも動けないのは、
怠慢だからじゃない。
それはね、
どれを選んでも、何かを失う気がしているから。
動いたら、
今の関係が壊れるかもしれない。
動かなかったら、
このまま何も変わらないかもしれない。
どちらも怖い。
だから、
一歩も動けなくなる。
これはね、
弱さじゃない。
心が、
ちゃんと現実を見ている証拠なんだ。
簡単な答えがあるなら、
もうとっくに決めているはず。
決められない夜が続くのは、
あなたが真剣だから。
それだけのことなんだよ。
占いは、未来を決めるものじゃない

ここでね、
占いの話を少しだけしようか。
占いって聞くと、
未来を当てるもの、
決断を代わりにしてくれるもの、
そんなふうに思われがちだよね。
でもね、
本当は少し違う。
占いは、
「どうすればいいか」を
決めるためのものじゃない。
どちらを選べば正解か、
白か黒かを教えるものでもない。
もっと静かな役割なんだ。
たとえば、
知らない道を歩いていて、
立ち止まったとき。
前に進むか、
引き返すか、
今日は動かないか。
それを決める前に、
「今、自分はどこにいるのか」を
確認する。
占いは、
そのためのもの。
人生のGPSみたいなものだね。
未来を見るというより、
今の立ち位置を、そっと確かめる。
だから、
決断する気がなくてもいい。
変わる覚悟がなくてもいい。
ただ、
「今の自分は、ここにいる」
それを知るだけでもいいんだ。
今日は、決めなくていい夜
今日はね、
何かを変えなくていい。
無理に前に進まなくていい。
ただ、
今ここにいる自分を、
そっと確認するだけでいい。
動けない自分を、
責めなくていい。
遅れている気がしても、
置いていかれているわけじゃない。
同じ場所に立っている夜には、
ちゃんと意味がある。
誰かに答えをもらうためじゃなくて、
自分の現在地を、
静かに確かめるための夜。
今日は、
決断しなくていい。
変えなくていい。
ただ、
隣に座って、
この時間を一緒にやり過ごすだけでいい。
それだけで、
孤独は、少し薄くなる。
今はまだ、
答えが出なくても。
あなたは、
ここにいる。
それだけを、
確認できたら。
今日は、
それでいいんだよ。
……そしてね、
もし今、
胸の奥に小さな引っかかりが残っているなら、
それはきっと、
動けないあなたが悪いんじゃなくて、
心がまだ、
ここに立ち止まっていたいと感じているからで、
だから、
この夜が終わる前に、
何かを決めなくてもいいし、
誰かに答えを委ねなくてもよくて、
ただ、
このまましばらく、
考えている自分の隣に座っていればよくて、
今はまだ、
立ち上がらなくても、
いいから――

