「何か」を変えたいまま、時間が過ぎていく

窓辺の机の上で、両手で小さな花瓶を支えながら、一輪の淡い青い花を静かに生けている様子の水彩イラスト
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平日と休日を何周もして、心だけ乾くまま

気づいたらさ、平日と休日を、
何周も往復してたんだよね。
月曜はなんとか起きて、
金曜は少しだけ息をついて。
土曜は寝だめして、
日曜の夜にまた胸が重くなる。

特に何かあったわけじゃない。
泣き叫ぶような夜でもない。

だけど、時間だけがどんどん先に行って、
あなたの心だけが、
同じ場所に置いていかれてる感じ。

「変わりたい」って思ってるのに、
何をどう変えたいのかが、
まだ言葉にならない。
そのまま、カレンダーだけがめくられていく。

しかもね、今回のしんどさは、
ちょっとややこしい。

「あの人が運命の人だった」
って思い込みが、
呪いみたいに残ってて、
次の出会いを、無意識に
避けてる。

気づいてしまった瞬間って、
えらい静かに刺さるんだ。
誰にも責められてないのに、
自分の中でだけ
「じゃあ私は何をしてたの?」って声がする。

運命の人と思い込むほど、次が怖い夜がある

「あの人が運命の人だった」って思う気持ち。

それって、ロマンチックなだけじゃなくて、
ちゃんと理由があることが多いんだよ。

たとえば、あの人を好きだった時間が長いほど。

あの人の言葉を信じて頑張ったほど。
自分の中で「これが最後の正解」
みたいに固めてしまう。

そうするとね、
新しい出会いが来たときに、
心が勝手に身構える。
頭では「会ってみてもいいかも」
って思うのに、胸の奥が
「やめとこ」って引っ張る。

具体的な悩みをひとつ足すなら、
こんな感じ。

マッチングアプリで
「いいね」が来ても、
返信の文章が作れない。
画面の前で指が止まって、
「もし会っても、
心が動かなかったらどうしよう」
って怖くなる。

それで、そっとアプリを閉じてしまう。

これね、怠けてるんじゃない。
出会いを軽く見てるわけでもない。

むしろ逆で、
あなたはちゃんと真面目。
また「運命だ」って思って、
また縛られるのが怖い。
だから、心が先にブレーキを踏んでる。

それにさ、思い込みって、
自分を守るために生まれることもあるんだ。

「あの人が運命だった」と思っておけば、
「じゃあ私は間違えたの?」
っていう痛い問いを、
少し遠ざけられるから。

でも気づいちゃったんだよね。
その思い込みが、
今のあなたの世界を細くしてるって。

気づけたあなたは、弱いんじゃない。
ちゃんと目が開いてる。
ただ、開いた目で見えた景色が、
少し寒いだけなんだ。

占いは答えを急がず、今の心を照らすだけ

夜明けの港で、フェリー乗り場に停泊する船を前に、キャリーバッグを引いて立ち止まる女性の後ろ姿を描いた水彩イラスト

ここでね、占いの話をさせてね。
でも、未来を当てる話じゃない。
「次に誰と出会う」とか、
「いつ結婚できる」とか、
そういう決定をもらう場所としてじゃない。

占いって、本来もっと静かな使い方ができる。

今のあなたの心が、
どんな形で固まっているのか。
どこが怖くて、
どこがまだ信じたいのか。
その“混ざり方”に、
そっと光を当てる道具みたいなもの。

たとえば、占い師さんにこう言ってもいいんだよ。

「新しい出会いを避けてる気がします。
運命の人って思い込みが、
まだ残ってます」って。
きれいに説明できなくてもいい。
まとまってなくてもいい。

言葉が途中で止まっても、
だいじょうぶ。
止まる場所に、
あなたの本音があることが多いから。

そしてね、「ひとつだけ大事にする」型にするなら、
占いで見てもらうのも、ひとつでいい。

たとえば、これ。
「私は、もう一度誰かを好きになっていい?」
これだけでもいい。
ほかは山ほど混ざっててもいい。

占いを使う目的は、“決めること”じゃなくて、
あなたの中の硬いところを、
少しだけゆるめること。

そして「避けてる私」を、
責めずに見つけること。

見つけたら、それで十分な夜もある。
前に進むためじゃなくて、
自分を置いていかないために、そっと見る。

今日はね、
わたしも何も分からないままだから、
答えを作らないよ。

ただ、あなたの心の暗いところに、
懐中電灯を一回当てるだけ。
それだけで、呼吸が少し戻ることがあるから。

ひとつだけ大事にして眠る、まだ変えない夜

最後は、叶わない願いを
抱えたまま眠る話をするね。
願いを叶える話にはしないよ。
抱え方だけ、少し整える。

「あの人が運命の人だった」
って思ってしまう願い。
それを、今夜いきなり捨てなくていい。
捨てようとすると、心が暴れるから。

代わりにね、ひとつだけ大事にする。
「私は今日、私を責めない」
それだけでいい。

運命の人がどうとか、
次の出会いがどうとか、
そういう大きい話は、
今夜は棚の上に置いておこう。
手の届かないところに、そっと。

あなたがやるのは、
眠る前の小さな確認。
スマホを握りしめていた手を、
ふっとほどく。
布団の中で、
肩の力が抜ける場所を探す。
息が浅いなら、
まず吐くほうを長くする。

それでも胸の奥に、
願いが残ってたら、
残ったままでいい。
願いって、消すものじゃなくて、
持ち方を変えられることがあるから。

「何か」を変えたいまま、
時間が過ぎていく。
そのタイトルのまま、
今日は終わっていい。
回収しなくていい。
答えに触れなくていい。

ただ、明日のあなたが、
今日のあなたを置き去りにしないように。
そのために、ひとつだけ大事にして眠ろう。
混ざったままでも、眠っていいんだよ。

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