決めなかった過去が、今の迷いを重くしている

テーブルの上で、コスメポーチのファスナーをそっと開ける女性の手元
目次

気づけば、同じ椅子のまま季節がいくつも過ぎていた

気づいたらね、また同じ夜に座ってるんだ。

春に「このまま付き合うのかな」って思って。
夏には「まだ様子を見よう」って言い聞かせて。
秋の風が少し冷たくなっても、
心の中だけは、置き去りのまま。

返信が遅いわけじゃない。
会えば優しい。
でも、未来の話になると、
ふっと話題を変える彼。

そのたびに、あなたの中に小さな“保留”が増えるんだよね。

「今日も決めなかった。」
その一回は軽いのに、
重なっていくと、なぜか肩に残る。

夜ってさ、静かだから。
音がないぶん、時間の重みだけが、
聞こえてくることがある。

あなたが怠けているわけでも、
弱いわけでもないのに、
“選ばなかった時間”って、
ちゃんと積もっていくんだ。
砂みたいに、気づかれない顔で。

そして冬が近づくころ、
「わたし、まだここにいる」って、
胸の奥が小さくつぶやく。

そんな夜に、なってしまったのかもしれないね。

止まっている理由は、怠慢じゃなくて「守ってきたもの」なんだ

決められないのには、理由があるよ。

ひとつはね、決めたら戻れない気がするから。

「別れる」を選んだら、
もう一度あのぬくもりに
触れられないかもしれない。

「続ける」を選んだら、
また同じ不安を抱えていくかもしれない。

どっちに転んでも、
心が少し痛む未来が見えてしまうんだよね。

その痛みを、
あなたはちゃんと想像できる人なんだ。

だから、軽く決められない。
勢いで切れない。
それって、やさしさでもあるんだよ。

それにもうひとつ。
あなたはきっと、信じたいんだ。

「彼は悪い人じゃない」って。
「わたしだけが我慢してるわけじゃない」って。
「そのうち、変わるかもしれない」って。

その願いがあるうちは、
白黒をつけるのが怖い。
だって、白黒にした瞬間、
願いは置き場所を失うから。

ここで、少しだけ現実を置くね。
彼が未来の話を避ける限り、
あなたの迷いは軽くならない。

……でもね、これで責めたいわけじゃないんだ。

あなたは、逃げてたんじゃなくて、守ってた。
崩れそうな心を、ぎりぎりのところで支えてた。

“決めない”という形で、
今日まで自分を保ってきたんだよ。

ただね。
守り方には、賞味期限があるんだ。

最初はあなたを守ってくれた「保留」が、
ある日から、じわじわあなたを乾かしてしまう。

それは、あなたが悪いんじゃない。
時間が積もっただけ。
積もりすぎると、
軽い毛布でも重たくなるでしょう。

だから今のあなたは、
疲れているんだと思う。
頑張って前を向けない疲れじゃなくて、
同じ場所に座り続けた疲れ。

動いていないのに、消耗してる。
それがいちばん、つらいよね。

占いは「決めてもらうもの」じゃなくて、今いる場所を照らす灯り

公園のベンチに座り、朝焼けの空を静かに見つめる女性の後ろ姿

占いに頼りたくなる夜って、あるよね。

「彼はどう思ってる?」
「このまま続く?」
「いつ進む?」
そんな問いが、スマホの画面に浮かんでくる。

だけどね、占いって、本当は“決断の代行”じゃないんだ。

未来を当てて、
あなたを動かすためのもの、
というより、
今のあなたの立ち位置を、
そっと照らすもの。

たとえばね。
暗い道で地図を開いても、
現在地がズレてたら迷うでしょう。

占いは、人生のGPSみたいなものなんだよ。
進む方向を命令するんじゃなくて、
「今、どこに立っているか」を教えてくれる。

あなたがいる場所は、たぶんこんな感じだ。

彼のことは好き。
でも、安心が足りない。
決めたい気持ちはある。
でも、決めるほどの材料が揃っていない。

その“間”に、長く立ってきた。

ここを言葉にできるだけで、
少し呼吸が戻ることがあるんだ。
だって、名前のない苦しさって、
いちばん心を削るからね。

占いで聞くとしたら、
「別れるべきですか?」よりも、
こういう問いのほうがやさしい。

「わたしは今、何を怖がってる?」
「わたしは今、何を守ってる?」
「彼との間で、わたしが置き去りにしてる気持ちはどれ?」

答えが出なくてもいい問いだよ。
むしろ、すぐ答えが出ない問いほど、
あなたの本音に近い。

そしてね。
もし占いの言葉が、心に刺さったとしても、
それは“命令”じゃなくて、“照明”なんだ。

照らされて見えたものを、
あなたがどう扱うかは、あなたのもの。

そこだけは、手放さなくていい。

決めなくていい。変えなくていい。ただ、今の心をそっと確かめる

今日はね、無理に前へ進まなくていいよ。

立ち上がらなくていい。

ただ、同じ椅子に座ったまま、
ひとつだけしてみてほしい。

「わたしは今、何がいちばん重い?」って、
そっと胸に聞くんだ。

彼の気持ちが分からないこと?
未来の話が出ないこと?
それとも、決めなかった過去が積もったこと?

答えが出なくても大丈夫。
出なかったら、出なかったでいい。

今日は“行動”じゃなくて、
確かめるだけの夜にしよう。
体温を測るみたいに。
窓の外の空気を吸ってみるみたいに。

明日、何かを決める必要はない。
でも、今のあなたの現在地だけは、
見失わないでいてほしいんだ。

迷っているあなたは、
止まっているんじゃない。
ずっと、崩れないように立ってきた。

そのことを、まず一度、
あなた自身が見つけてあげてね。

目次