どう変わればいいのかが、見えない夜

朝の光が差し込む中、トーストにバターを塗る手元の水彩イラスト
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元彼の笑顔が刺さって、夜が長くなる

気づいたらね、
また同じ夜を重ねてるんだ。

部屋の明かりは変わらないのに、
胸の中だけが、乾いたまま。

スマホを開いて、閉じて。
ため息をついて、コーヒーを飲んで。
それでも、また開いてしまう。

偶然見かけた元彼のSNS。
そこに写ってた彼は、
あなたといた頃よりもずっと、
楽しそうに笑って見えた。

その瞬間、胸の奥に
小さくて重い言葉が落ちるんだよね。

「……私の存在って、何だったの?」

言葉にしたくないのに、
言葉になってしまう。
それがいちばん苦しい。

昼間は平気な顔ができても、
夜になると、
同じところに戻ってきちゃう。

前に進めてないわけじゃない。
ただ、同じ夜が何度も重なって、
心の表面が少しずつ乾いていく感じ。

そんなときってさ、
「変わりたい」気持ちだけが、
先に立って、体だけ置き去りになる。

それでもあなたは、
止まったままじゃなくて、
ちゃんと“ここから抜けたい”って思ってる。

その気持ちがあるだけで、
もう十分、まじめに生きてるんだよ。

そしてね。
ここでひとつ、具体的な悩みを足していい?

元彼の投稿を見たあと、
鏡を見たくなくなる日がある。
顔が疲れて見える気がして、
「私って、もう魅力ないのかな」って、
急に不安になる。

これ、すごく自然な反応なんだ。
心が乾いてるときって、
自分の価値を、外の写真で測りたくなるから。

「私の価値」を彼の写真で測ってしまう夜

動けない理由はね、
怠けてるからじゃないんだ。

むしろ逆で、
ちゃんと考えすぎるほど考えてるから、止まる。

元彼の幸せそうな顔を見た瞬間、
頭の中で、静かに計算が始まる。

あの笑顔=今の彼は幸せ
あの頃の彼=今ほど笑ってなかった
じゃあ、あの頃の私は……?

こうやって、
あなたの価値が、
あなたの外側の出来事に引っ張られていく。

でもね、SNSって、
「一瞬の切り抜き」なんだ。
写真の中には、ため息も、
沈黙も、眠れない夜も写らない。

それなのに心が弱ってると、
写ってない部分まで、勝手に“幸せ”で埋めちゃう。
そして、あなたの過去だけが悪者みたいになる。

ここで、言えなかった一言の話をしていい?

たぶんあなたの中に、
当時、喉のところまで来てた言葉がある。

「私といると、楽しくない?」
「私、ちゃんと大事にされてた?」
「ねえ、私のこと好きだった?」

言えなかったよね。
言ったら、壊れそうで。
重いって思われそうで。
最後の糸が切れそうで。

でも、その“一言”って、
あなたが弱い証じゃない。
あなたが、必死で守ってたものの重さなんだ。

言えなかった事実を、
否定しなくていい。
言えなかったまま時間が過ぎたことも、
責めなくていい。

ただね、
その言葉が、まだ胸の中で
ちゃんと置き場を見つけられていないと、
夜になるたび、同じ場所を回ってしまう。

同じ夜を、何度も重ねてしまうのは、
あなたがその一言を、今も大切に抱えてるから。

そしてもうひとつ。
「変わりたいのに見えない」ってとき、
人はだいたい“変わり方”じゃなくて、
“自分の立ち位置”を見失ってる。

今いる場所が分からないと、
どっちへ歩けばいいかも分からないからね。

占いに求めたいのは「答え」より今の立ち位置

朝焼けの空の下、空港の窓辺でスーツケースを引きながら立ち止まる女性の後ろ姿

ここから少しだけ、占いの話をするね。

占いって、
未来を当てるためだけのものじゃない。

「どうすればいい?」の答えを、
誰かに代わりに決めてもらう場所でもない。

ほんとはね、
占いがいちばん役に立つのは、
心が乾いて、方向が見えなくなったときなんだ。

いま必要なのは、
大きな決断じゃない。

「私は今、どんな気持ちでここに立ってる?」
「何が怖くて、何を守ろうとしてる?」
「どこが痛くて、どこがまだ動ける?」

そういう“今の自分”を、
そっと照らすための時間。

ね、途中から主語を消していくよ。
すこし呼吸みたいに、軽くして。

スマホを握る。
画面を開く。
笑顔の写真が目に入る。
胸がきゅっと縮む。
息が浅くなる。
手が冷たくなる。
喉が詰まる。
言葉が出ない。
ベッドに沈む。
天井を見上げる。
また画面を戻す。

こういう流れの中に、
「変わりたい」が混ざってる。

でも、“変わる”って、
いきなり人格を作り替えることじゃない。
まずは、今の反応を、
ちゃんと見てあげることなんだ。

占いは、その手助けができる。

たとえば、
「元彼のSNSを見ると苦しくなる」って話は、
当たるか外れるかの話じゃなくて、
心のどこが反応してしまうかの話なんだよ。

・どの場面で、胸がきゅっとしたか
・どこが、いちばん痛んだ感じがしたか
・どんな言葉を、飲み込んだままだったか

そこを、少しずつ言葉にしていくだけで、
心の中で止まっていたものが、
ほんの少し動き始める。

今日はね、
少し希望に触れてしまった人として言うけど、
期待しすぎない。
でも隠さない。

あなたは、もう戻り始めてる。
「私の価値を疑ってる」って気づけた時点で、
もう、ただ傷ついてるだけの
場所からは一歩出てるから。

答え探しの前に、今の自分へ戻る小さな合図

最後は、行動の提案じゃなくて、
“確認”の提案をしてほしい。

ただ、今の自分に戻る合図をひとつ。

今夜できるのは、これだけでいいよ。

画面を閉じる。
両手を太ももに置く。
肩の力を抜く。
いま、どこが一番つらいか感じる。
胸?喉?お腹?目の奥?
言葉にできなくてもいい。
場所だけ分かればいい。

それから、言えなかった一言を、
心の中で一回だけ言ってみる。

「私の存在は、何だったの?」
言えたら、十分。
泣けたら、なお十分。
何も起きなくても、ちゃんと十分。

それってね、
忘れることじゃないんだ。
重さを“そのまま置ける場所”を作ることなんだよ。

同じ夜を重ねてしまうあなたは、
弱いんじゃない。
ちゃんと感じて、ちゃんと大切にしてきた。

だから今夜は、
答えの方へ走らなくていい。

今の自分が、
ちゃんとここにいるかだけ、そっと確かめよう。

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